岩崎芳太郎の「反・中央集権」思想

HOME > JAL再建策にモノ申す > JALの恣意的な新株割り当てはどう考えてもおかしい

JAL再建

ページの先頭へ

JALの恣意的な新株割り当てはどう考えてもおかしい

128億円分のJALの新株を、勝手に一部の関係者のみに割り当て。再上場時に1株あたり1,790円の儲け。当局は一方的にJALを潰しておいて、なぜ旧株主には新株を販売せず関係者の利得を図るのか?

JALの「作られた債務超過」、新株割り当てによる莫大な利得の謎

日本航空の再上場についてちょっとだけ書いておきます。
昨年の3月15日(地震のすぐ後)に、人知れず一部の関係者のみに、128億円分のJALの新株が1株2,000円で発行された事は、週刊誌等に載っている事で多くの方がご存知と思います。

元々会社更正の時に企業再生支援機構がそれまでの資本部分をゼロにしてJALに入れた資本注入分の3,500億円(その大半は国のお金、即ち税金ですが)に関して言えば1株は2,000円換算でありました。にもかかわらず、今回の第三者への販売価格は1株3,790円とのことです。
そして、差額の1,790円/株は、企業再生支援機構の儲けとなる訳で、「我が社」もそうですが、この何者かの莫大な額の利得は突然の且つ一方的な債務超過通告で持株が全て無価値にされた旧株主からして見れば、何か釈然としないものがあります。
せめて、旧株主には持ち株割合に応じて2,000円/株で日本航空株を販売するべきではないでしょうか?

JALの「作られた債務超過」、新株割り当てによる莫大な利得の謎何の権利があって国家や担当の大臣(当時は前原さん)が恣意的に一私企業に自主再建不可能の判定、即ち死刑宣告を為し、実際は死刑にせず(破産させず)無期懲役扱いをし、その2年後にはピカピカの一般市民として出所させてしまう(再上場させる)のかが理解できません。
同じ債務超過の東京電力の株主の株主責任は問われず、何故JALの株主だけが株主責任を問われるのでしょうか?
片や息子に死刑宣告を受け、実際はその息子が存命の中、他人に取り上げられた親が、片や同じ状態であってもICUに入れてもらって、念入りな介護を受る、だから、その回復が間違いなく期待できる子の親に対して「なぜ我が子ばかり。不公平だ。」と文句を言うのは当然ではないでしょうか。

あいかわらず、この国の政治家、役人、そしてマスコミの「法治の概念」や法治社会における「法の下での平等」そして「社会正義とは」「私有財産性とは」に関してダブルスタンダードの御都合主義であることに、怒りを感じる私が「欲深い」人間なのでしょうか?
JALはあの時点で本当に債務超過だったのでしょうか? 前原さんが送り込んだコンサルタントや企業再生支援機構の人々には、旧株主に対する説明責任を果たして欲しいものです
。金融機関やファンドが特定の企業を破綻に追い込みその会社の経営権や資産を取奪する時行うデューディリジェンスのMagicのネタを知っている人間にとっては「作られた債務超過」に対して、訴訟でもしたい気分です。
JAL問題についてはまた詳細をアップしたいと思っています。

前の記事次の記事

小泉竹中改革を総括する小泉竹中改革を総括する
ゲストと語るゲストと語る
地方経営者のホンネ地方経営者のホンネ
「憲法改正」で真の地方主権を「憲法改正」で真の地方主権を
JAL再建策にモノ申すJAL再建策にモノ申す
郵政民営化の欺瞞郵政民営化の欺瞞
郵政不動産払い下げ問題郵政不動産払い下げ問題
郵政ファミリー企業見直し疑惑郵政ファミリー企業見直し疑惑
あなたもできる裁判のススメあなたもできる裁判のススメ
あなたもできる告発のススメあなたもできる告発のススメ
インターローカルTVインターローカルTV
岩崎芳太郎著「地方を殺すのは誰か」岩崎芳太郎著「地方を殺すのは誰か」

これでいいのか鹿児島
絆メール

ご意見ご感想/情報をお寄せくださいご意見ご感想/情報をお寄せください

講演依頼・取材依頼はこちらから講演依頼・取材依頼はこちらから