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鹿児島発の「ホームメイド維新」で日本を変えよう!

W氏が市長選に出馬表明したら、自民・公明・民主3党へ推薦願いを提出した現職市長。これこそ、「ただ選挙に勝たんがため」。政治家としての現職市長の政治的なスタンスや政策がまるで存在しないことを如実に表しています。

自公民へ推薦を求めた現職市長に信念はあるのか?

話題を現在の私の最大の関心事、鹿児島市長選挙に移します。
オーストラリアで、クィーンズランドのプレミアや閣僚の方々のお話しを聞いて、私は、今回の市長選挙で体制側に身を置く一人の経済人でありながら、非常識にも現職市長に対抗する民間人のW氏の後援会長になって良かったと思いました。
逆に、私が典型的な鹿児島の人間として、常識的行動を取っていたら、現職市長は三選を果たし次の4年も鹿児島市の市政を担っていたことは間違いありません。
それは、取りも直さず、市民が好むと好まざるとに係わらず、鹿児島市政が変らないことであります。結果はまだ分かりませんが、少なくとも勝ち目が数十パーセントはあると思われるW氏が出馬する予定であることは、鹿児島市民がクィーンズランド州の人々のように「変わる」ことを選択するチャンスを失わないで済んだのですから、私にとってはある意味、本望です。

自公民へ推薦を求めた現職市長に信念はあるのか?私は、自由民主党鹿児島県連会長へお願いをしました。当初、相手足り得る対立候補がいない状況での選挙が予想された時(W氏が出馬表明する前までは)現職市長は、各政党への党推薦をもらわず、市議会の各会派の推薦のみで選挙を戦うつもりでした。
これは、8月にあった鹿児島県知事選で同じく、3期目を目指す伊藤知事が「県民党」を自称して各政党の推薦をもらわなかった横綱相撲を同じラサール高校の後輩として真似たものです。
しかし、W氏が出馬表明したら、現職陣営は急遽方針を変更し、自民党・公明党・民主党と主要3党へ推薦願いを提出しました。

市長も政治家です。従って、選挙における各候補に対する政党の対応の仕方も各政党の政治理念や政策と各候補の政治的信条や政策との同一性を検証した上で「公認」「推薦」等の問題に対処すべきです。当然、候補者側にも、政治家としての信条や、思想に基づいて、合理的な思考のプロセスがあって、然るべき政党に対して推薦を求めるのが筋というものです。
にもかかわらず、現職陣営は、ただ選挙に勝たんがために主要三党に推薦願いを提出しました。政治家としての現職市長の政治的なスタンスや政策がまるで存在しないことを如実に表しています。
事実、あと選挙まで1ヶ月ちょっとであるにも係わらず、市民にマニフェストさえ提示されていません(推薦願いを提出した時点では、マニフェストは発表されていませんでした)。

自治労が支持する現職に、自民党会派推薦が出る理由

ひるがえって、鹿児島市議会に関して、少しだけ説明しますと、自民党会派だけで、(政策の違いではなく人間関係だけで)5会派に分裂しています。
そのうち4会派が、現職市長が「会派推薦のお願い」を行なったと同時に会派としての推薦を行なっています。現職市長の支持母体の1つが自治労であることなどおかまいなしです。
悲しいかな、市議会のマジョリティーの議員さんは、市長及び市役所との友好関係構築のみが関心事で、市長及び市役所が行なう為政や行政行為を自分達が市民の代理人としてチェックする立場にあるとの認識持っているとは思い難いのです。「行政当局ともたれあっている。」それが現在の市議会の実態であります。
従って現職市長と市議会マジョリティーの議員の皆さんとの間には、私には理解し難い表現できない摩訶不思議な親密な関係が成立しており、ひとつの運命共同体的な一体感が存在しています。

自治労が支持する現職に、自民党会派推薦が出る理由よって、自民党系4会派は、会派推薦は、ほぼ自動的に出ましたし、この流れで行けば鹿児島市支部からの推薦が党県連に行って、余談を許さずして、現職市長の自民党の党推薦が決定します。
これでは、W氏も私もたまりませんし、それ以上に、鹿児島市民が公正な環境の中で、自分達の市長を選ぶ機会を奪うこととなります。なぜなら、保守地盤の鹿児島の地において自民党の推薦は大概の市民への無言の圧力になるからです。
私は、自治労という組織が有力支持母体の1つである現職市長に、現職であること、自民党の市会議員の各派がそれを望むからと言って、自民党の党推薦を出すべきではないと訴えることとしました。加えて、国政を第一の旨とする国民政党である自由民主党が特段の事情もないのに県庁所在地とはいえ市長選挙に必要以上の介入をし、市民の自由意思に基づく選択に必要以上の影響力を行使すべきではないと物申しているのです。
型だけでも保守系同士の選挙で両者の政策の検証も行なわずに、自民党の市議の多数と特別な友好関係にある現職市長に推薦を出し、保守地盤の強固な鹿児島で現職市長に圧倒的な権威を与えることは、民主主義の精神と地方自治の精神とに反することではないのかとも申し上げています。

未来の政権党たる自民は現職を推薦すべきではない!

この間の総裁選の地方票と国会議員票のギャップの意味や最近問題になっている自民党の公募のあり方の問題に関して自民党がどのように学習していっているのかが、この推薦問題で分かると考えています。
折角、民主党が多くの国民(選挙民)から見捨てられて、自民党にとって政権奪還のチャンスの時期に、自民党は「真に選挙民から支持される政党として、全ての選挙での候補者選びや支援のあり方についてどう政治的に判断すべきか」に関して正しい対応をすべきだと思います。
政治家の世界のみの身内の論理を優先させ、選挙民から公正公平な選挙のための環境を奪うような間違った判断をすることはないと私は信じています。かなり近い将来、国政選挙もあるのですから。少なくとも、政権を失った時に多くのことを自由民主党は学んだはずです。

クイーンズランドの州民が14年ぶりに変ることを望み、その意志を投票に反映させて政権交替を実現させたがごとく、私は28年ぶりに多くの鹿児島市民が変ることを望み始め、自分に何ができるかについて真剣に考え出したと確信しています。
そういう、変化の節目の大切なタイミングで民主主義と地方自治の精神の守護者であるべき自由民主党が、「さすが近い将来政権党になるにふさわしい政党だ」と思える正しい判断をして頂きたいと願うばかりです。

「維新する」とは、組織選挙にピリオドを打つこと

鹿児島の常識は「従来の政治的なメカニズムが働く」との予見を前提とした見識のことです。従って、私は時代が変って、従来だと当然となる前提がそうならない時、それを前提とする見識は、非常識となることを実証することにより、鹿児島の人々の意識を大きく変えたいと望んでいます。
「維新する」とは、組織選挙にピリオドを打つこと  鹿児島の常識は「従来の政治的なメカニズムが働く」との予見を前提とした見識のことです。従って、私は時代が変って、従来だと当然となる前提がそうならない時、それを前提とする見識は、非常識となることを実証することにより、鹿児島の人々の意識を大きく変えたいと望んでいます。 即ち、現職=自民党推薦=組織のバックアップ=勝馬の連想ゲームにピリオドを打ちたいのです。そういう従来の連想ゲームの不成立によって、今、維新から最も遠いところにあると思われる鹿児島の地で現代の「維新」が起こると私は考えています。  そして、鹿児島の人々に皆さんが「維新する」ことで、鹿児島が変われるのだと訴えています。 「維新する」という表現について解説すれば、造語好きの私が考え出した言葉ですが、市民1人1人が変革をもたらすために政治に興味を持ち選挙に行くなどの行動することに対して「維新する」というこの造語を使うことで、鹿児島を変えなければいけないことに理解してもらい、賛同してもらおうと考えています。 また、私は、これを今、日本中でブームになっている橋下維新と区別して、「ホームメイド維新」と呼ぶことにしました。鹿児島でこの「ホームメイド維新」を成功させて、全国でその地その地での「ホームメイド維新」が起き、日本を変えていきたいと思っています。 前回同様「絆メール」の第4弾、第5弾、第6弾を添付しておきます。御興味のある方は御一読下さい。即ち、現職=自民党推薦=組織のバックアップ=勝馬の連想ゲームにピリオドを打ちたいのです。そういう従来の連想ゲームの不成立によって、今、維新から最も遠いところにあると思われる鹿児島の地で現代の「維新」が起こると私は考えています。

そして、鹿児島の人々に皆さんが「維新する」ことで、鹿児島が変われるのだと訴えています。
「維新する」という表現について解説すれば、造語好きの私が考え出した言葉ですが、市民1人1人が変革をもたらすために政治に興味を持ち選挙に行くなどの行動することに対して「維新する」というこの造語を使うことで、鹿児島を変えなければいけないことに理解してもらい、賛同してもらおうと考えています。
また、私は、これを今、日本中でブームになっている橋下維新と区別して、「ホームメイド維新」と呼ぶことにしました。鹿児島でこの「ホームメイド維新」を成功させて、全国でその地その地での「ホームメイド維新」が起き、日本を変えていきたいと思っています。
前回同様「絆メール」の第4弾、第5弾、第6弾を添付しておきます。御興味のある方は御一読下さい。

鹿児島市の幹部職員OBである前・現市長が市長になった時の7回の市長選挙の結果

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